2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

蝉時雨

夏と言えば、蝉。 セブンイレブンを出て会社に向かう途中に高い木々のある杉原千畝ゆかりの人道の道があるが、朝方は蝉の鳴く声がバケツをひっくり返したではないが、土砂降り状態で鳴り響く。その真下に立てば、轟音というべき蝉時雨、もう生命活動の凄まじ…

卓球初の金メダル

仕事から帰りテレビをつけると、卓球混合ダブルスの決勝が行われている。2ゲーム先取されて、もう駄目かと思ったが、ここからが凄かった。3ゲーム連続でとり逆転。王者中国も簡単には勝たしてくれない。3対3で最終ゲームを迎える。最終ゲームは、日本の集中…

ボーヴオワール『老い』

最近は老化をテーマにした本を読むのがマイブーム。他人はどんな風に老人生活を送っているのか気になる訳です。NHKテキストの「100分de名著」上野千鶴子が書いているこの雑誌が気になり購入した。元の本もいいのだろうが、上野千鶴子が上手く解説して読みや…

プレバト炎帝戦2021

プレバト炎帝戦を見る。3時間スペシャルの特番で、テレビをつけたらスプレーアートの発表中。缶ビールをあけ、ワインを飲んで見ていたら4位までは記憶にあるが、ソファーで寝てしまった。お疲れな、私です。 日盛りや母の二の腕は静謐 犬山紙子が名人達レギ…

欲望

一条ゆかりの『正しい欲望のススメ』(集英社文庫)を読んでいる。 あからさまなタイトルに惹かれ手にしたが、一条ゆかりの率直な語り口が爽快。「欲望」というのは、内からにじみ出るような噴出するような、どうしても欲しい我慢できない感情です。それが有…

奈落

奈落とは何か。劇場の舞台の下や歌舞伎の花道の床下の空間を「奈落」と呼ぶ。廻り舞台や迫り出しの装置があり、通路にもなっている。学生の頃、舞台装置のアルバイトで劇場に出入りしていたので馴染み深い言葉ではある。「奈落の底」という言葉があるが、個…

酷暑

18日の日曜日、快晴である。朝から日差しがきつい。梅雨明けしたと思ったら真夏日が続く。本当は休耕田の草刈りをしたいのだが、熱中症で倒れては話にならないので、取り止めにする。 コンビニにいくと冷房がよく効いていて寒いほど。これも不自然極まりない…

いやんなった

月曜日に、会社のサーバーがダウン。仕事が溜まっていくがどうにもならぬ。 火曜日、降車する駅で目が覚めると無情に扉は閉まり、乗り越す。次の無人駅で電車をベンチで30分待つ。 水曜日豪雨。帰りの電車が1駅移動したら運行休止となる。運転再開は午後…

迎え火

迎え火は、お盆に自宅へ帰ってくるといわれる先祖の霊を迎える目印として、玄関先や庭などで焚かれる火のことをいう。私の住んでいる所は新盆対応なので、13日夕方に迎え火を焚いた。今年は5月に亡くなった母の初盆、ご先祖様が帰ってきて賑わしい。 迎え火…

犬の俳句 猫の俳句

『南風』に寄稿したものの転載です。 ペットとして人間に愛玩される動物は多いが、双璧をなすのは犬と猫である。世の中の人は、犬好きと猫好きに分かれるらしい。私は昭和33年生れの戌年で、去年まで自宅でトイプードルと一緒に暮らしていたこともあり、猫…

句集『稲津』(157)あとがき

【句集『稲津』(157)】あとがき 平成三〇年に六十歳となり、還暦を記念して第二句集を作成することにした。 本句集には、二〇一三年九月から二〇一八年十二月までに詠んだ俳句三一二句を収録している。 句集のタイトル『稲津』は、私が住んでいる稲津町に…

句集『稲津』(156)六花

【句集『稲津』(156)】彼方より沈黙つれて六花 外は雪が降っている。雪は遠い彼方からやってきて静かに降り積もる。雨のように音は立てない。雪も降る雪を見る人にも、ただ沈黙の時間があるばかり。 寝室に響くストーブ燃ゆる音 寝室に一人いる。暖房のた…

句集『稲津』(155)プラタナス

【句集『稲津』(155)】黄落の枝ごと切られプラタナス 街路樹の落葉が片付けられる頃、プラタナスは枝ごと切られて剪定されていた。葉が落ちた裸木は寒々として、厳しい冬の到来を予感させる。 顔の皺あきらかにして冬日向 顔の皺がはっきり目立つような歳…

句集『稲津』(154)根深汁

【句集『稲津』(154)】父娘二人の夕餉根深汁 父と娘が相向かいで夕飯の食卓に座り、根深の味噌汁をすすっている。あらたまって娘と二人きりになると、話すことがあるような、ないような。 頭上には高速高架十二月 会社の前面道路の上を名古屋自動車道が走…

句集『稲津』(153)マフラー

【句集『稲津』(153)】 漆黒の夜を揺らして葉鶏頭 真夜中に風に揺れている葉鶏頭を詠んだのだが、葉鶏頭が夜を揺らしているのだと真逆の視点を設定してみた。言葉の調子で持ちこたえているだけの句になっている。 マフラーや少女の首が花の蕊 マフラーをし…

句集『稲津』(152)黒タイツ

【句集『稲津』(152)】 黒タイツ足の先から来る冬 黒タイツをした足がならぶ電車席。冬の寒さは足元から来る。寒くなってくると衣服の色は黒っぽくなっていく。光を集めて暖をとるためだろうか。 のど飴を舌に転がし冬初め 冬は乾燥するので、飴を舐めてい…

句集『稲津』(151)太多線

【句集『稲津』(151)】松手入ニッカポッカのよく動く ニッカポッカという作業着を俳句に詠んでみたいと思い作った句。松手入の季語が決まり、植木職人の機敏な作業風景を十七音にまとめた。 秋曇乗り換え告げる太多線 通勤の途中駅である多治見は、中央線…

句集『稲津』(150)ひつぱりだこ

【句集『稲津』(150)】秋深しテトラポッドの護岸線 社員旅行で日間賀島へ行く。海岸のテトラポッドに波が打ち寄せている。山に住む者には、海の景色は物珍しい。テトラポッドは、隙間から海水が抜けていくのがいいのだろう。 秋風やひつぱりだこという干物…