あっけらかん

【『萩原』以後(4)】


「コスモスやあつけらかんと咲きにけり」


秋の季節、コスモスがあちこちに咲いている。そんなに手がかかる花ではないので、「あつけらかん」という形容詞は、的はずれではないと思うのだが。


「心臓のあぶりうつ音十三夜」


人間ドックで不整脈があると診断された。時折、心臓があぶる。身体のことを意識するのは、何か問題があるからで、健康な人は無意識に生活している。五十代後半に入り、とみに健康に自信がない毎日である。