永保寺

【『萩原』以後(9)】

JRさわやかウォーキングで多治見市を歩き、その時できた3句。多治見市は、多治見北高校に3年通学し、就職しては2回支店勤務となり、通算6年半いた愛着の深い場所である。


「秋深し永保寺の堂静かなる」


虎渓山にある永保寺は臨済宗南禅寺派の名刹、1313年に開かれた。「観音堂」「開山堂」は国宝、夢想疏石の作った庭がある。


土岐川の今は底見え秋麗」


土岐川は昔は工場から排出される陶土で真っ白に汚染された川だった。今は規制と窯業の衰退で、川の白濁はなくなり、きれいに川底が見える。


「天高し開発棟の聳えたつ」


山が工業団地の造成で切り崩され、平地が出現し道路が作られていた。招致されたトヨタの研究開発の大きなビルが建設されていた。