年酒

【2014年(3)】


「お正月子どもの増える田舎かな」


田舎は年寄りばかりとなって、子供の数も少なくなっている。それでも正月は、子連れで帰省するので、一時的に子供の声があふれ、賑わしくなる。


「年酒して無病息災よろしかり」


年酒とは賀客をもてなすための酒。酒を酌み交わし一年の平穏を祈願する。飴山實の句に「年酒して獅子身中の虫酔はす」。


「初春や抱かれし犬は眼をつむる」


主人の腕のなかで、愛犬は気持ちよさそうに眼をつむり抱かれている。いとおしい気持ちに充たされる。