虚子探訪(120) 白牡丹、ブログ500回到達!
【虚子探訪(120)】
「春宵や柱のかげの小納言」
大正14年3月。春の宵、柱のかげに佇む小納言がいる。貴人は恋人に想いをよせているのか、恋に悩んで
憂いにとらわれているのか。王朝に想いを馳せてつくられた物語俳句。
「白牡丹といふといへども紅ほのか」
虚子の有名な一句。白い牡丹が満開に咲いている。よく見れば、白い花のなかにも薄く紅色も見られる。
作者はその発見を感動のままに句にのせたのである。上6の字余り、中7は「いふといへども」とゆるやかな語り口、下5は「ほのか」と静かにおさめ、白色と紅色の鮮やかな対比が示された。生き生きと牡丹の花の生命感が伝わってくる。
本日で、ブログ回数は500回となる。毎日俳句のことだけ書き継いできた。持続力だけは評価できるなと自己満足し、1000回を目指すとしますか。読んでくれた人に「ありがとう」。