虚子探訪(132) 初嵐

【虚子探訪(132)】

 

「棚ふくべ現れ出でぬ初嵐」

 

大正15年9月7日。東大俳句会。発行所。棚にヒョウタンの実が垂れ下がる時節になったなあ。初嵐は、秋の初めの強い風をいう。

 

「雨風や最も萩をいたましむ」

 

大正15年9月。雨風が吹いて、最も被害が大きかったのは萩であった。ストレートな物言いではありますが、見たそのままで面白みにかけると思うのだが。