虚子探訪(159) 案山子

【虚子探訪(159)】

 

「旅笠に落ちつづきたる木の実かな」

 

昭和3年10月20日。泊月、王城と八幡の男山に遊びまた大阪に至る。住友倶楽部に於ける無名会に出席。

旅人の笠の上に木の実が、落ち続ける。秋だなあ。

 

「御室田に法師姿の案山子かな」

 

昭和3年10月23日。洛西、岡康之の岳父石井氏邸にて。仁和寺の田に坊主姿をした案山子が立っている、面白いじゃないか。