虚子探訪(200) 夜学
【虚子探訪(200)】
「夜学すすむ教師の声の低きまま」
昭和7年9月10日。「山茶花」十周年記念大会兼題。
夜学校の授業が、教師の低い声が教室に響き静かに進んでいく様子。
「くはれもす八雲旧居の秋の蚊に」
昭和7年10月8日。出雲松江。八雲旧居を訪ふ。
ラフカディオ・ハーンはこよなく松江を愛した。ペンネームの小泉八雲は、出雲の枕詞「八雲立つ」に由来する。ハーンの旧居を訪ね、往事を偲んでいると蚊に刺された。異国の文学者に日本文化を愛する共通の思いを感じたのかもしれない。