高原書店閉店

町田の高原書店が破産し閉店した。古本屋の閉店など珍しいことではない。高原書店は古本業界では有名で、巨大古本屋の先駆者。半額販売もブックオフに先行する斬新な販売方法だった。まだ新大久保に新宿古書センターがあった頃何回か訪問したことがある。高原書店の閉店で思うことは、巨大な店で思う存分本を買いたいというのは、本好きの夢だが、これが仇になるのである。巨大な物量は管理しきれなくなってしまう。動かない古本は、ただのゴミである。幾多の巨大古本屋を見てきたが、価値あるものは早々と買われてしまい、高い値付けの本とゴミ本が残り、魅力がどんどん薄れていくのである。古本屋も商売である以上、商品回転率が大事。本が動いている発見のある店こそ、消費者が支持する店なのだ。

本の山くづれて遠き海に鮫

小澤實の句。