梅雨入り

気象庁によれば、7日東海地方は梅雨入りしたとのこと。

昨日は朝から雨が降り、ぐずついた一日だった。今日も朝から雨が降っている。

明るい話題は、将棋の藤井四段が23連勝達成。驚異の中学生である。どこまで行くのか本当に楽しみ。将棋の世界は棋力に圧倒的な男女格差があるというが、何故なんだろう。思考するのに男女格差が存在するというのが不思議である。

 

書架の書の一つ逆しまはしり梅雨

 

林翔の句。

 

泳ぐ亀

昼食を終えて会社に戻る途中、堀川に動いているものを発見。体長20センチほどの亀が西岸へ向かってゆっくり進んでいる。この亀は前にも見たことがある。きっとこの辺りを根城にしているのであろう。亀は田舎でも最近は見なくなった。珍しいものが見られて、ちょっと嬉しくなる。季語に「亀鳴く」というのがあったな、亀は鳴かないけれど。

 

亀鳴くや男は無口なるべしと

 

田中裕明の句。

 

せせらぎ

一本の川が流れている。小川のせせらぎは間断なく続く。

 

わが家の前には小さな川があり萩原川へ入り、小里川へ流れ込み、土岐川へ合流する。

川の流れる音は夜の寝室にも常に聞こえ、睡眠剤のように身体を流れていく。

自分にとっては当たり前の日常であるが、川の流れとともに生きるそんな人は少ないか。方丈記が好きなのは、幼少より川に親しんだせいなのかもしれない。

 

麦秋のやさしき野川渡りけり

 

石塚友二の句。

 

 

白詰草

我が家はもともと製陶工場跡地なので敷地は結構広い。東側は空き地で、花野状態。今はシロツメクサが一面に咲いている。シロツメクサマメ科シャジクソウ属の多年草。明治時代に飼料用として栽培していたものが野生化した帰化植物。繁殖力が強いのであちこちで見かける。苜蓿ともクローバーとも呼ばれ、花言葉は「約束」「幸福」。俳句では春の季語。

 

雨粒は葉の下にありクローバー

あんかけカツ丼

ふらふらと電車に乗り刈谷までいく。刈谷には古書店「あじさい堂書店」がある。ここは句集が充実しているので、時折のぞく。今日はせっかく来たので2冊購入。

帰りに、瑞浪駅前の加登屋食堂でひさしぶりにあんかけカツ丼を食べる。葛でとろみをつけた溶き卵入りのあんをかけたのが「あんかけカツ丼」。「秘密の県民ショー」などで紹介された瑞浪市の代表的B級グルメ。昭和12年の昔からあるので、時たま食べたくなるのです。今は3代目がきりもり、お値段700円。

 

六月の花のさざめく水の上

 

飯田龍太の句。

 

スーパーフライデー

ソフトバンクが、「スーパーフライデー」と名付けて毎週金曜日に、契約者に無料プレゼントをしている。今月はセブンイレブン、カップアイス2・アイスバー・ポットコーヒー4種類から1つ選べる。夜中9時過ぎに行ったら、品切でホットコーヒーしかなかった。無料という言葉に何と弱いこと。よく考えれば、自分の携帯料金から払われているのだよね。
ソフトバンクさん、プレゼントよりも料金下げてほしいな。


花菖蒲今日は一日何もせず

江国滋 『癌め』

江国滋『癌め』(角川文庫)を読む。江国滋は俳句の面白さを教えてくれた人。『俳句とあそぶ法』や、東京やなぎ句会の本を楽しく読んだ。

江国滋が食道癌で亡くなったのが62歳、意外に若かったなあと思う。もうすぐ自分がその年になってしまう。面識のない人だから、闘病のしかも最後は本人の死で終わる、こんな句集も読むことができるのかもしれない。癌患者はめずらしくなくなり、人は必ず死ぬと頭でわかっていても、つらいね。解説で友人の小沢昭一が、まだ『癌め』を読めませんと書いている気持ちがわかる。

 

残寒やこの俺がこの俺が癌

 

江国滋『癌め』より。