あかぼし俳句帖

最終巻である『あかぼし俳句帖』第6巻が発売になり購入。この漫画の功績は、俳句を漫画化したところ。定年間際の中年のオジサンが主人公というのがよかった。俳句甲子園など若者も俳句を作らないわけではないが、俳句人口の圧倒的多数は高齢者、俳句雑誌の写真は老人ばかりという現実を反映している。ストーリーは結社や吟行など俳句世界の紹介みたいな部分も多かったが、結構楽しませていただきました。

 

薔薇は咲く己が誰か問ふために

 

サブキャラクター杖谷よつゆの句。

出向

かつていた銀行の人事異動が新聞に掲載されていて、元部下が出向になることを知る。銀行は管理職層は最終的に取引先企業に出向して退職していく。誰もが通る道だが、基本的に退職前提なので感慨深いものがある。ラインで連絡をとり、出向先を聞く。第二の人生に幸多かれと祈るばかりである。

 

はらわたの熱きを恃み鳥渡る

 

宮坂静生の句。

未来の年表

講談社現代新書『未来の年表』(河合雅司・著)を読む。副タイトルが、「人口減少日本でこれから起きること」とある。この本の要点は、人口減少をもたらす出生数の減少、高齢者数の増加、社会の支え手である勤労世代の減少である。誰もが日々実感している現実である。数字というものは冷徹であるから、この本の予想は当たるだろう。読んでいて気持ちが暗くなるのを抑えがたい。短期的思考でしか物事が動かず、是正ができない日本という国は21世紀中に亡びるのだろうか。日本の古典に『平家物語』があるが・・・。

 

六月が終わる。朝から激しい雨が降っている。

 

六月や峯に雲置くあらし山

 

芭蕉の句。

 

続・睡眠

缶ビールを2本あけて、ベッドに横たわっているうちに寝てしまう。駅の売店で買った「ダイヤモンド」の睡眠特集を読んでいたのであるが。1時過ぎに目が覚める。今度は眠れなくなり、本を見たりスマホを見たりする。そいうことが睡眠の敵であるのは、わかっているのであるが。寝たり起きたりしながら、断続的に朝まで睡眠をとる。ああ、しっかり眠りたい。

 

風鈴や浅きねむりの明けそめて

 

鈴木真砂女の句。

睡眠

ぐっすりと寝ることが大切とわかっていても、なかなか深い眠りが得られない。沢山の睡眠時間はいらないが、6時間を切ると身体がつらい。夜中に起きたり寝たりと断続的な睡眠になってしまうと、それが不調の原因となる。今週の「ダイヤモンド」は睡眠特集をしていたな。良き眠りが欲しい。

 

蚊帳の中いつしか応えなくなりぬ

 

宇多喜代子の句。

宇宙兄弟

小山宙哉の『宇宙兄弟』31巻が出た。最新刊が待ち遠しい漫画がいくつかあって、宇宙兄弟もその一つ。ストーリーが臨場感があって、グイグイと読者を引きずりこんでいく。弟、日々人はロシアで宇宙飛行士に選ばれ再度宇宙へ向かって動き出した、月面にいる兄、六太のシャロン天文台の建設は進むのか。早く次が読みたい。

 

幕あひのごとき夕空星涼し

 

伊藤敬子の句。

稚鮎

スーパーの鮮魚コーナーで、稚鮎が売られていた。体長4センチほどの鮎がパックにずらりと並び、見るからにうまそう。即決で購入。家に帰り、天婦羅鍋を持ち出して、次から次へと揚げていく。鮎独特の香りと、腸の苦みがたまらない。ビールが進みます。

 

鮎の腸口をちひさく開けて食ふ

 

川崎展宏の句。