肌脱
角川歳時記は、「肌脱」(はだぬぎ)を暑い日に上半身の衣類を脱ぎ、肌を出すことと説明している。片半身だけ脱ぐのを「片肌脱」、両肩の肌を出してしまうことを「諸肌脱」という。服装がかわってしまったので、こうした光景もみられない。個人的には、もはや人様にみせるような肉体でもないのは、言わずもがな。
諸肌ををさめて齢さびしめる
上田五千石の句。
汗
「危険な暑さ」などという言葉は、去年聞かなかった気がする。プールも水温33度で使用中止らしい。着替えても着替えても、すぐに汗みずくとなってしまう。汗が出るのはまだ生きている証拠などと言ってみるが、本当に今年の夏を生き延びれるのだろうか。
汗ばみて加賀強情の血ありけり
能村登四郎の句。