蕗の薹
蕗の薹をもらう。早速、蕗味噌と天婦羅にする。料理方法は、どちらもいたってシンプル。蕗の薹のほろ苦さがたまらない。大人になってわかる味なのだろう。晩酌のビールが進みます。
かけめぐる苦みよろしき蕗の薹
正木浩一
『俳壇』4月号を買ったのは、「すれ違った人―正木浩一小論」が載っていたから。「沖」の上谷昌憲が、正木浩一との交流を綴ったエッセイ。
正木浩一の名前を知ったのは、妹の正木ゆう子のエッセイだと思うが、その俳句に心奪われ、ネットで句集や俳句をさがしまわった覚えがある。結局句集は入手できなかったが、俳句はかなり探して読んだ。49歳で癌で亡くなったが、残された俳句は粒揃い。
永遠の静止のごとく滝懸る
寒き世に泪そなへて生れ来し
冬木の枝しだいに細し終になし