【自解・萩原51】
「職決めし遠き娘に祝麦酒」
「夏空を飛行機雲の遥かなる」
「長女亜美、内定二句」前書き。東京の大学に進学した娘は、東京で就職することを決めた。お祝いの句。
「生き物の足見せならぶ駅の夏」
夏は、女性が生の足を見せる季節。肉体が露出するとき人間もまた生き物であることを再確認する。
「大音量母のテレビに蚊は逃げる」
耳の遠い母は、テレビの音量を最大級にして見ている。蚊もビックリして逃げ出すほどの大きな音。
「夏の日や道にわが影大小す」
夏の太陽が作り出す自分の影が、大きかったり小さかったり。