虚子探訪(150) 京言葉

【虚子探訪(150)】

 

「やり羽子や油のやうな京言葉」

 

羽根突きをしている娘たち。交わす言葉は京都弁。ねっとりとしたものの言い方は「油のやうな」の比喩がぴったりとくる。

 

「東山静に羽子の舞ひ落ちぬ」

 

昭和2年12月。京都の東山を背景に追羽子の様子が句となった。静の東山と動の羽子。羽子が空から静に舞い落ちてくるのを見つめる虚子がいる。