選句

多作多捨というが、作ることもむずかしいが捨てることもむずかしい。自作には強い思い入れが働いてしまうからである。
あの虚子ですら「自分の句を選抜するということはなかなかむつかしいことである」(『俳談』)と語っている。
百日行で作った俳句を仕分けていたら、三分の一が残った。未練というか、執着というか。


葉桜に風立ちやすし透谷忌

奥村迢牛の句。