10月度南風メール句会

「南風」の10月度メール句会の結果がメール配信される。今回が3回目の開催。
私の成績は4点句1、1点句1でした。2人から特選に選んでもらい、前回は2点句だったのが4点句まで前進。今回の参加者は39名で117句で互選、最高得点は津川主宰の11点句。


 
桝酒に表面張力新走り
 
投句した4点句。

立冬

立冬」は新暦11月7日頃をいう。暦の上ではこの日より冬になる。歳時記には、厳しい季節を迎える緊張感が感じられるとある。

会社近くのサークルKが昨日で閉店。場所を移してファミリーマートで15日から新装オープンの予定。その前はブックオフが営業していた場所。都会では次々と風景が変わっていく。変わらないものはなく、変われないものはなくなっていく。

 

音たてて立冬の道掃かれけり

 

岸田稚魚の句。

最中

「最中(もなか)」が最近のマイブーム。

拾遺和歌集にある源順の歌「池の面に照る月なみを数ふれば今宵ぞ秋のもなかなりける」を知っていた公家たちが、宮中で行われた月見の宴において白くて丸い餅菓子が出されたのを見て「もなかの月」という言葉が会話に使われたのが、菓子名の由来。江戸時代に考案された最中の原型は、この話に基づいて「最中の月」と命名されたが、後に円形でないものが出回るようになり、単に「最中」と称されるようになった。

ローソンでは、最中の単品売りをしていて食後のスイーツに買い求めたりしている。

これも太る原因か。

 

暮の秋最中を一つ求めけり

 

落花生の収獲

畑に植えた落花生の収獲をする。葉や茎が少し枯れて黄色くなってきたら収穫時期となる。さやが膨らんでいて網目ができていれば大丈夫。株を持って根元から引き抜くと、落花生が地上に現れる。今回初めて落花生を栽培したので、まあ上出来の成果と自己満足。天日に干して煎るのがオーソドックスだが、生の採りたてを塩ゆでにして食べることに。柔らかくクリーミーな味わいは絶品。

 

落花生たわわなる実を育めり

 

桜紅葉

学校法人の所有地が広がる家の周囲には、桜の木がたくさん植えられている。桜の紅葉は早く、どんどん落葉となっていく。桜の花は美しいが、この落葉の始末は大変。あふれるほどの落葉と、枝だけになった裸木が淋し気に立つ。

 

紅葉して桜は暗き樹となりぬ

 

福永耕二の句。

文化の日

本日は文化の日文化の日は、確率的に晴天が多い。本日も晴天なり。
愛犬を連れて朝の散歩に出かける。東には屏風山、太陽はまだのぼらず、広がる鱗雲がビンクにそまり、澄みきった青空を背景に、やわらかな色模様がひろかる。



鰯雲記憶は母にはじまれり

伊藤通明の句。

冬蜂

朝の通勤電車、突然車内放送がかかって、前の電車が蜂の駆除のため千種駅に停車中で、運行が遅れるとのこと。蜂は出入りの扉から紛れこんだか。結局4分ほど遅れて動きだす。蜂は殺虫剤で駆除されてしまったのだろうか、哀れなことである。この時季、蜂の言葉で直ぐに思い出すのは村上鬼城の句。


冬蜂の死にどころなく歩きけり