中村苑子の俳句は、最初とても嫌いだった。他の俳句に比べてあまりに死のイメージの喚起力が強く、観念的に思えたからだ。しかし、夫を戦争で亡くし、自らも死にそうになった体験を持つ作者には、生死とは眼前にある現実であった。生死を往還する独自な世界…
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