虚子探訪(153) 奥の宮

【虚子探訪(153)】

 

「遅桜なほもたづねて奥の宮」

 

遅咲きの桜をもっと見たいと、貴船神社の奥の宮まで訪ねたことだ。

 

「おもひ川渡れば又も花の雨」

 

昭和3年4月23日。泊雲、泊月、王城、比古、三千女と共に鞍馬貴船に遊ぶ。

貴船神社は、本宮、結社(ゆいのやしろ)、奥の宮からなる。結社の相生の杉を過ぎて、思川(おもいがわ)をわたると奥の宮である。思川を渡る時、虚子一行の頭上に桜吹雪が舞ったのだろう。