2018-03-15 南風集 自作(4) つぶやきのような句ばかりだが、見て浮かんだことを言葉にかえた。2016年9月号から11月号掲載分。 鳥の声昨日と違ふ夏の空 本の背を眺めて独り蚊遣香 夏衣両肘を風撫でていく つば広の帽子真深く薄暑かな 旱空シャーペンの芯よく折れる 女郎花今日また少し背が伸びて 草いきれハンカチ顔を一周す 火の玉のふるへて上がる花火かな 金亀子ぶつかることを止めぬなり 万物に蜩の声しみゆけり