別れ霜

三月に入り訃報が続く。毎月同年の飲み会をしている居酒屋女主人の義母が亡くなり、数日後に実母の葬儀の知らせがくる。経験的にも気候が変化する三月は葬儀が多い。そういえば、祖父も父も亡くなったのは三月だった。
人が死ぬのは悲しく寂しいが、不死が幸せかと言えば、自他ともに業苦の世界でしかない。限りある生なればこそ、いとおしい。


つかの間の春の霜置き浅間燃ゆ


前田普羅の句。