集める人たち

中山康樹『JAZZ聴きかた入門!』の一節。

あれも聴きたい、これも聴きたいとレコードを手に入れる。ある一定の枚数に達するまでは問題はない。ところが一定数を超えた瞬間、今度は聴く時間が追いつかなくなる。するとどうなるか。買うだけで終わってしまう。さらに、するとどうなるか。聴いたレコードよりも聴かないでそのままになっているレコードの数のほうが上回る。これが、いわゆる「集める人たち」の誕生の瞬間です。そしてレコードはいつしか「聴くもの」から「集めるもの」へと変質する。

あー、耳が痛い。これはレコードに限らない。しかしですね、コレクターの楽しみは楽しみとしてあるのです、本質は外れているかもしれないが。


きんぽうげ川波霧を押し開く


飯田龍太の句。