春月

春の月は、みずみずしい。月は秋が一番美しいとされるが、水を含んだような春の月もまた魅力的である。昨日は夜空に雲をなびかせ煌々ときらめく月が幻想的であった。

朝が明けた西の空に、白い月の姿があったが全然別物。月は夜のものに違いない。

 

帯解きて心解きぬ春の月

 

和田華凛の句。

天金

天金という言葉知ってますか。天金とは、製本で天小口に金箔が塗ってあるものをいう。藺草慶子の句集『櫻翳』(ふらんす堂、2015年)を読んで、天金の本であることを発見。今時、珍しい。藺草慶子は昭和34年生まれだから同世代。


回転木馬つぎつぎ高し冬に入る

冬の海わが足跡のまだありぬ

白日傘振り向けばみな遠き景


句集『櫻翳』より3句。

安吾忌

昨日2月17日は、小説家坂口安吾の命日。大学生時代、角川文庫でむさぼるように読んだ思い出がある。本と紙屑が散乱する部屋で眼光するどく机に座り執筆する安吾の写真が、無頼派らしいと思った。
その後、全集も揃えたはずだが、今は格納されたまま。



安吾忌の埃をはらふ男下駄


結城梢の句。

佐藤りえ『景色』

1月分のデータ処理が終わり仕事が一段落。帰りに書店巡りをして、ちくさ正文館へ。佐藤りえという人は全く知らないが、装丁が気に入ったので句集『景色』(六花書林、2018年初版)を購入。著者は1973年生で、「豈」同人。合わせて坪内祐三『昼夜日記』(本の雑誌社、2018年初版)も買ってしまった。

 

太陽でいつぱいだつた髪洗ふ

蓮見てもいいし舟漕いでもいいし

愛情に圏外あつて花筏

 

『景色』より3句。

佐保姫

佐保姫は春を司る女神。平城京の東側にある佐保山が春の方角に位置し、春を担当する神となった。秋の女神は、龍田姫。ともに女神てあることが季節の艶やかさを象徴している。



佐保姫のもうためらはぬ歩みかな


国保泰子の句。

蓄積疲労

疲れが蓄積している。踏ん張りが最近はきかない。無理せず、仕事を均してやるようにしているが、勘定を合わせるのが仕事、不一致となれば一気にストレスまみれとなる。
今日は後れ馳せながら、新年会。早く仕事を片付けないと。


春浅き百円のおにぎりを買ふ