虚子探訪(113) 噴井

【虚子探訪(113)】

 

「暑に堪へて双親あるや水を打つ」

 

大正13年7月28日。発行所例会。暑さを我慢して堪えている両親がいる、水まきをして少しでも涼をとろう。虚子の両親はすでに物故しているので、一般人の親と考えればよい.

 

「月浴びて玉崩れをる噴井(ふけい)かな」

 

大正13年8月。噴井(ふけい)は清水の湧き出る井戸のこと。月光の光の中に、噴水の水が球状になって崩れるように落下する。