塚原アヤ「お父さん」
鷹羽狩行の『ラジオ歳時記 俳句は季語から』(講談社+α新書、2002年)読了。
以前に古賀まり子の「お母さん」の句を紹介したが、この本に素敵な「お父さん」の句を見つけた。
「天国はもう秋ですかお父さん」
塚原アヤという子の昭和60年全国小中学生俳句大会の特選句。旧盆のある8月は俳句の季節は秋。地上はまだまだ夏の暑さが続いていますが、「天国はもう秋ですか」と亡くなったお父さんに、子が呼びかけた俳句と紹介されています。しみじみと心に響く秀句です。
他にも、作者が選者をした海外子女教育振興財団俳句コンクールの子供の俳句が紹介されています。
「戦争も休憩するほど暑い夏」
イラン・イラク戦争を詠んだバグダッド日本人学校の子供の句。13年後北海道旅行の添乗員が、その子供だったことが判明するオマケつき。
「木枯らしがビルの谷間の木を探す」
ニューヨークの日本人学校の子供の句。
「赤道をトンボが一匹横切った」
これは、インドネシア日本人学校の子供の句。赤道は「せきどう」です。日本にいたら意識しないね。
昨日Y女史より選句メールもらい、全員の分が揃う。早速集計作業をして、結果発表のメール送信。ありがとうございました。3月も、よろしくお願いします。