虚子探訪(21) 木瓜の花

【 虚子探訪(21) 】

 

「肌脱いで髪すく庭や木瓜の花」

 

明治35年。庭で肌脱ぎになって髪を梳く女性、木瓜の花が美しい。もちろん女性も。「木瓜の花」は春の季語。

 

「打水に暫く藤の雫かな」

 

明治35年?或は32年又は34年か。藤の木から雫が垂れて、しばらく打水をしているようであった。打水は夏の季語で、納涼のため門前や庭先に水を打つこと。