指切り

【2015年俳句(26)】

 

指切りの小指立てたる春の風

 

 指切りをして約束をしたのは、はるか子供時代。立てた小指に春の風が触れてゆく。

 

水温むタクトにかわる指の先

 

水の温度も暖かく感じる春の季節、指先も指揮棒(タクト)のようにリズムを取りはじめる。