月に吠えらんねえ

週刊文春のコラムで紹介されていた『月に吠えらんねえ』(清家雪子、講談社)を買ってきて読んだ。タイトルは、萩原朔太郎の詩集『月に吠える』をベースにしていて、内容も仮想空間に近代詩人のエピソードをからめて、心的世界がファンタジー風に描かれ独特。4巻からの途中読みだが、インパクトあります。

新たな世界を作ろうとする作者の気合を感じるマンガ。まさに「独走中」である。

 

水の地球すこしはなれて春の月 

 

 正木ゆう子の有名な句である。この句の新しさは、天体としての地球と月を詠んだことにある。句は宇宙空間の広がりを獲得し、深い印象を残した。