2018-03-17 南風集 自作(5) 「眼中のもの皆俳句」と言ったのは虚子だが、見たものを十七文字に転換して感じたことを言葉にする難しさ。 蓑虫の頑なにして家を守る 落栗や先へ先へと続きけり 秋風に倒れし墓標横のまま サロンパス背中に並べ秋の暮 すっぽりと毛糸帽子をかぶる人 家々を光に包み十三夜 葉鶏頭夕暮はすぐそこにあり 燠の火の白くなりゆく牡丹鍋 冬蝶の影を配りて漂へる 木屑入れ焚火ふたたび炎あげ