石田郷子

ふらんす堂の『石田郷子作品集Ⅰ』を読んでいる。句集『秋の顔』『木の名前』が一冊にまとめられお値打ち。石田郷子は1958年生まれだから、同年で還暦に到達。数年前に「石田郷子ライン」なることばで、この世代の俳句傾向の同一性が指摘されたが、俳句を詠む人の生活スタイルが変化したことが大きな要因だろう。そこそこ豊か、自然と離れて暮らす生活が主流になった。生活インフラか先行世代とは大きく違うのである。


摘草の空いくたびも昏みけり


石田郷子の句。