春暁

春暁や人こそ知らね木々の雨


春の夜明け、雨が木々を濡らして降り注ぐ。人はまだ眠りの中にあり、それを知らない。

日野草城、三高時代の作。
才能というものは確かにある。「人こそ知らね」このフレーズを発想できる人がいる。