ミロ展

愛知県美術館で開館30周年を記念して『ミロ展』が開催されている。ミロは、スペインのバルセロナ出身の画家で、ピカソやダリと並ぶスペインの巨匠である。美術図鑑を開いても、その独特の絵は印象に残るが理解を超えていた。率直に言えば苦手なのだが、紹介記事を読むとミロは大の日本好きで、浮世絵や俳句を通じて日本に憧れていたという。俳句に関心があったと知れば贔屓したくなるというもの。運動不足解消に散歩がてらミロ展に出かける。実物を見ても相変わらず作品はよくわからなかったが、それでもミロが詩と絵画を区別せず同一のものとして表現しようと格闘したことは感じる。文字が絵画となり、線が感情となり、誰も描いていない世界を実現させた、その凄さに興奮を覚えた。


ミロの鳥浮かれだしたる夕立かな


仙田洋子の句。