地銀の憂鬱

仕事柄、会社に来る銀行員の担当者に会うことは多い。出入りしている地銀担当者が、先日も来社し融資提案の話が終わると、実は私転職することになりましたという。私大の事務職員に採用されたとのこと。彼の前の担当者も、地元企業から誘われたのでと転職した。他の地銀でも、地元市役所へ転職するということで、担当者が交代した。いま地銀は再編に向けて大変動が起きていて、合併を探る一方で、内部的には大リストラが進む。若年層を中心に銀行の将来性に見切りをつけて中途退職者が増加していると聞く。元銀行にいた身としては、内情は察して余りある。メガバンクさえ苦しんでいるのだから、地銀はなおさらである。成長戦略がないのだから、生き残れる形に変化させるしかない。それはかなり厳しいものになるだろう。逃げ出す銀行員、切り捨てられる銀行員は、さらに増加して金融業界のリストラは進む。