2021-04-23から1日間の記事一覧

山藤

藤の花がいまが盛りである。我が家の前の林にも藤の花が滝が流れるように絢爛豪華に咲いて楽しませてくれる。藤の花は万葉集の昔から日本人に愛されてきた。枕草子の八十四段には「めでたきもの」として「色あひ深く花房長く咲きたる藤の花、松にかかりたる…

句集『稲津』(89)燠の火

【句集『稲津』(89)】燠の火の白くなりゆく牡丹鍋 囲炉裏の自在鉤にかけた牡丹鍋を囲んで仲間と薬食い。炭火の火勢も衰え、灰となって白く表面を覆いだす。牡丹鍋はまだあり、酒もまだある。久闊をあたため、話は尽きない。 冬の蝶影を配りて漂へる ふらふ…