梅満開

散歩の折り返し地点にある梅が満開。枝にびっしりと咲く白梅の花の下にたたずめば、あやかしの世界に誘われ、浮世を忘れる。
梅の木はいつ植えられたのだろう。半世紀前ここはバスの車庫があり、住居が併設されていた。転校してきた同年の女の子が住んでいたが、いつしかいなくなり空家は壊され、また新たな家が建てられべつな人が住んでいる。バス路線は廃止になり、植えられた梅の花だけが、今年も人を眺めている。


春暁のもつとも遠き音を恋ふ


能村登四郎の句。