『大岡信『折々のうた』選』俳句(二)

岩波新書大岡信の『折々のうた』をジャンル別に再編集し、俳句は長谷川櫂編で2分冊。最新刊の「俳句(二)」が出たので、通勤に持ち歩き読書中。ただ疑問は、芭蕉や蕪村の江戸時代の俳諧を古典主義俳句と呼んでいるが、いつからそんな名称が出来たのだろう。すごく違和感を覚える。近代俳句は小林一茶に始まるとして、「俳句(二)」は小林一茶からスタートさせているが、近代を一茶に押し付けるのもどうかと思う。長谷川櫂は大衆化=近代で論をはるが、雑な長谷川節に同意できるだろうか。長谷川の独断的な主張が大岡信の『折々のうた』を捻じ曲げているようで残念。


最澄の瞑目つづく冬の畦


宇佐美魚目の句。