逆縁

人の死は悲しい。親より先に子が無くなる逆縁は、語ることさえつらい。

社員の息子さんが亡くなったとの知らせが入る。サッカー選手の息子さんは推薦で大学にに入り、選抜チームに入るほどのスポーツマンだったが、練習中に突然倒れて病院へ搬送され、脳死一歩手前の状態で集中治療室にいたが、遂に回復することはなく息を引き取られた。全くの健康な人が何故との言葉しか浮かばない。命の長さが何で決まるのかはわからない。ゆえに人はそれを運と呼び、運と命の二つが合わさり「運命」となるのだろう。自分が決められないことがある。死は人間を越えたところに存在する。

 

夏真昼死は半眼に人を見る

 

飯田蛇笏の句。