坪内祐三追悼座談会

今週号の週刊文春に、今年1月に亡くなった評論家坪内祐三と生前親交の深かった中野翠泉麻人、平山周吉による追悼座談会が掲載されている。坪内祐三週刊文春に「文庫本を狙え!」を連載していた。逝去した時は追悼記事もなく冷たいもんだと思ったが、この時期突然の企画に嬉しくなり衝動買いしてしまう。座談会と合わせ、坪内の妻佐久間文子が寄せた「追悼の記」も故人が偲ばれる。本の雑誌坪内祐三特集号も読んだが、改めて博覧強記の得難い書き手だったなあと思う。「文庫本を狙え!」は坪内祐三も愛着を持って力の入った素晴らしいコラムだった。文庫本の選択がまた渋く、購入の参考にしたのも思い出となってしまった。どこか「文庫本を狙え!」の全てを収録した完全版を出してくれないかな。私は真っ先に買いますから。


啓蟄や棚をはみ出す文庫本