住宅ローンの死角

隣家の息子が新居を建設中。住宅は人生最大の買物だから、購入はそれなりの勇気と決断がいる。自分が家を建てた時のことを振り返りそう思う。

一般的に住宅取得する場合、住宅取得控除の適用を受けるために住宅ローンを使う。家賃並の返済額が住宅会社のセールストークだが、確かに最終を70~75歳に設定すれば返済額は抑えられる。問題は65歳以上に返済に見合う収入があるかどうかだ。年金を当てにするのは危険。退職金があるかどうかなど不透明。元利均等なら最初はほとんど利息の支払い。高齢になっても元金はなかなか減らない。ローンを必死に返済して、最後に払えず家を失っては泣くに泣けない。少子化が進む中で不動産売却で清算できるかは疑問。何十年も先の未来のことなど、誰も予測できないというのが現実。住宅ローンの利用者に悲劇が起きないことを祈りたい。かつて住宅ローンの審査をしていた者の独り言である。

 

きさらぎや風の水面の細(ささら)立ち

 

奥坂まやの句。