昨日は、岩波文庫の『室生犀星俳句集』を、ひたすら読んだ。
私にとって室生犀星は「故郷は遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの よしやうらぶれて異土の乞食となるとても帰るところにあるまじや」の詩人ということに尽きる。
犀星は俳句を作って世に出た。途中から詩、小説世界へと転身したものの、また俳句を作るようになり、俳句はいつも犀星の側にあった。
きみが名か一人静といひにけり
螢くさき人の手をかぐ夕明り
あんずあまさうな人はねむさうな
岩波文庫は、久保田万太郎、室生犀星と文人俳句の句集を出した。次は三好達治を出してくれないかな。
故郷に眠るは君と風信子