俵万智『サラダ記念日』

俵万智の『サラダ記念日』を読み返した。本屋に文庫本が並べられていて、帯に「401刷282万部突破!」とある。1987年の初版以来まだ売れているという事実が、この歌集の凄さと価値を体現している。俵万智により短歌の口語表現は一気に拡大した。

 

愛人でいいのとうたう歌手がいて言ってくれるじゃないのと思う

たった一つのことが言えずに昼下がり野球ゲームに興じる二人

「平凡な女でいろよ」激辛のスナック菓子を食べながら聞く

 

私が思う個人の日本三大歌集は、与謝野晶子『みだれ髪』、斎藤茂吉『赤光』、俵万智『サラダ記念日』である。

 

新タマネギのサラダあり朝の卓