豪雨の後に

朝、JR瑞浪駅に行くと、中央線高蔵寺塩尻間終日運休の掲示。豪雨で高蔵寺の線路に土砂が流入したらしい。撤去作業のため終日電車は動かないとの駅員さんの説明。
さて困った。電車が動かないといっても、今日は大事な打ち合わせがあるので休めない。仕方がないので、春日井まで車で行き近くの駐車場に止めて出勤。明日は動いて欲しい、下呂から帰省している娘も、通勤の道路がまた流されたといっていた。去年の豪雨で流されて、ようやく復旧したばかりだったらしい。


何もかも川は呑み込む夏豪雨

最高の読み物

この世で最も気持ちよく読めて楽しめる読み物は何か。
それは自分で作ったアンソロジーである。仕事ではなく、あくまでも自分本位に選句した俳句アンソロジー。自分が好きな句だけが並んでいるのだから、これ以上の気持ちよく読める読み物はない。
俳句を始めた頃、好きな句や気になる句を1万句パソコンに入力していった。今でも読み返すと楽しい。
かつて斎藤愼爾は、河出書房新社で8巻の俳句アンソロジーを編集出版したが、楽しい仕事だっただろうなと思う。


雨あがり蝉鳴く声の多重奏

雨の土曜日

本日の降水確率は100%で、朝から雨が降り続いている。九州地方は記録的な豪雨らしい。いつのまにか災害に絶えず怯えなければならない環境になってしまった。

疲れはててしまって、肩凝りもひどいので何もする気にならない。ベッドに横たわったまま、メール句会の選句をしたり、マンガを読みふけったりしているうちに午前中が過ぎた。

肩凝りのせいで軽い頭痛。子供からワクチン接種で熱が出たとのメール。身体に痛いところのないのが一番。雨の振り具合いが弱まり、蝉の鳴き声が大きくなった。風があるので、窓のカーテンがしきりに揺れている。

さて晩酌のつまみは何にしようか。楽しいことを考えることにしよう。


働いたよく働いた冷奴

上野泰

「東に泰、西に朱鳥」と高浜虚子がその才能を高く評価したのが上野泰。高木晴子の夫だったが、早くに亡くなったので活躍した期間は短い。


打水の流るる先の生きてをり


情景を写真のように切り取って印象鮮明な俳句にするのは難しい。ましてや、詠まれた情景がいきいきと動きだすような俳句に仕上げるのはさらに困難。一読、引き寄せられる魅力的な俳句を作った。つくづく早逝が惜しまれる。

尾崎紅葉

尾崎紅葉で連想するのは『金色夜叉』の作者ということぐらいか。もう金色夜叉がどんな話なのかも知らない。硯友社の親玉だった紅葉が俳句を作っていたことは知っているが、その作品となると、知らない人がほとんどだろう。


星既に秋の眼をひらきけり


立秋の頃の星空を詠んで、微妙な季節の移ろいを感じさせる。ちょっといいじゃないか。明治の人の詩心に触れた気がする。この句は、大岡信の『折々のうた』で紹介されたもの。

ひょっこりひょうたん島

突然に子供の頃見ていた『ひょっこりひょうたん島』を思いだす。台本は井上ひさしと山本護久、出演声優も錚々たるメンバー、今から思えば贅沢な人形劇だった。
今の気分は、主題歌の歌詞で高揚しないとやってられない。


波をちゃぷちゃぷちゃぷちゃぷかきわけて(ちゃっぷ ちゃっぷ ちゃっぷ)
雲をすいすいすいすい追い抜いて(すい すい すい)
ひょうたん島はどこへ行く ボクらを乗せてどこへ行く~
丸い地球の水平線に 誰かがきっと待っている~
悲しいこともあるだろさ 苦しいこともあるだろさ
だけど僕らはくじけない~ 泣くのは嫌だ笑っちゃお!
進め~ ひょっこりひょうたん島 ひょっこりひょうたん島

藤井聡太三冠へ王手

藤井聡太二冠が9日、名古屋市の料亭「か茂免」で行われた第6期叡王戦豊島将之叡王に勝ち、シリーズ2勝1敗として史上最年少三冠に王手をかけた。
強い、どれだけ強いんやという強さである。まだ途中だが、19歳の3冠は史上初、22歳の羽生の記録を上回る。誰が藤井を止められるのだろう。前人未踏の世界を見せてくれる彼の後を我々は追いかけて行こう。


行く先は誰も知らない雲の峰