虚子探訪(25) 眼中のもの皆俳句

【 虚子探訪(25) 】

 

「秋風や眼中のもの皆俳句」

 

明治36年。9月に河東碧梧桐ホトトギス」に温泉百句を載せる。10月に虚子は「現今の俳句界」を書き「温泉百句」論争が始まった。虚子29歳の作品。俳句=世界とする、自らの生涯を象徴するような印象鮮やかな句。

 

「友は大官芋掘つてこれをもてなしぬ」

 

明治36年。高級官僚の友人を掘った芋で饗応したという、人をくったような句。