虚子探訪(24) 葛水

 【 虚子探訪(24) 】

 

「葛水(くずみず)に松風塵を落すなり」

 

明治36年。「葛水」は葛湯を冷やした夏の飲み物。松の木に吹く風の運んだ塵が葛湯に入った、風流なことだなあとの感慨を句に。

 

「接待の寺賑はしや松の奥」

 

明治36年。松の木の奥にあるお寺から客をもてなす賑わしい声が聞こえてくる。