AI俳句

『俳句界』12月号は「AIと作句の戦い」というサブ特集を組んで、AI一茶くんの俳句30句と論考・エッセイを掲載している。作句するのは技術的にも難しくないだろうが、そこから選句するのが難しいらしい。知能というものがどのようなものなのかという秘密が明かされるとすれば、それはスリリングなことだ。ただAIが人間の作る俳句に匹敵するものを作っても、それがどうしたでしかないように思う。仮に石田波郷なみの病気や死をテーマにした俳句が提示されても感動は無いだろう。そこにあるのは、言葉のパッチワーク、自動演奏のピアノに心ゆさぶられることは無い。


先生の小さくなりて法師蝉

元日のをんなばかりの寝息かな

炎天のからつぽの目を伴へり


AI一茶くんの俳句。