未知との遭遇

外山滋比古は、文章の読み方には2種類あるという。一つは、知っていることについて書いてある文章、すなわち既知を読むアルファー読み。もう一つは、内容が新しいこと、考えたこともないことだったりする文章、未知のことを読むベータ読み。
たいていの人が、分かるところだけ読んで分かったように思っているだけ。いくらアルファー読みを繰り返しても時間つぶしにしかならない。外山滋比古は、既知の確認ではなく、未知のことについて思考する読み方こそが、人生を面白くすると言っている。
知らないドキドキがあるかも知れないから、今日も私は本を読んでいる。


銀杏散る万巻の書の頁より


有馬朗人の句。