句集『稲津』(60)燕
【句集『稲津』(60)】
休憩の人すり抜けて巣に燕
休憩所で思い思いに休んでいる人たちの頭上をすり抜けるように、燕がせわしげに巣に飛んでゆく。巣作りなのか、餌を運んでいるのか、行ったり来たり。人間も燕も生きるのに一所懸命。
夏の風空巣が一つ残りけり
子育てが終わると燕も何処かに行ってしまう。燕の巣が風に吹かれているばかり。使われていない土管に巣の跡があり、風に藁が揺れている。
【句集『稲津』(60)】
休憩の人すり抜けて巣に燕
休憩所で思い思いに休んでいる人たちの頭上をすり抜けるように、燕がせわしげに巣に飛んでゆく。巣作りなのか、餌を運んでいるのか、行ったり来たり。人間も燕も生きるのに一所懸命。
夏の風空巣が一つ残りけり
子育てが終わると燕も何処かに行ってしまう。燕の巣が風に吹かれているばかり。使われていない土管に巣の跡があり、風に藁が揺れている。