句集『稲津』(62)葉鶏頭

【句集『稲津』(62)】

音信を断ちし人あり葉鶏頭


かつて一緒に遊んだ友達も今は何処で何をしているのか分からない人がいる。音信を断つたのは相応の理由があるのだろう。『俳句αアルファ』津川絵里子選者、佳作入選。


道野辺に白き芒の揺れやまず


道端に白い穂綿をつけた芒が風に揺れている。風に揺さぶられて漂うように芒のその身は動いている。まるで踊りをしているかのごとく。