句集『稲津』(144)精算機

【句集『稲津』(144)】

夏旱休耕田の草の丈


兼業農家で田んぼは母が面倒を見ていたが、今は作る人もなく休耕田となっている。草が繁茂し鳥や虫たちの楽園となっている。米は作らないが草刈りはする。


炎昼や誰にも喋る精算機


駅の改札の近くにあるのが精算機。乗り越しやチャージに利用するが、声の出る精算機は、誰にも平等に話しかけてくる。無言でもいいようなものだが、誰かに話しかけてほしいのだろうか。