黒崎善四郎

北村薫のうた合わせ百人一首』(新潮文庫)を読んでいる。この本超絶面白い。解説の三浦しおんは、「本書をふがふが読んだ」とあるが、現代短歌のめくるめく世界を散策できる。

黒崎善四郎の介護5の妻を詠んだ歌群が胸をうつ。

 

東京にもこんなに綺麗な秋晴れがあるかと見ればあなたの忌日

 

五十年後 黒崎善四郎という名さえ墓さえ子孫さえ

 

平成23年この歌を残して黒崎は亡くなった。